エアコンからの漏水 原因と対策

アフター

夏場は空調機の漏水問題に頭を悩まされえる時期になります。

漏水は内装を濡らしてします他、建物の利用者の家財などを濡らして問題になる可能性のある大変厄介な事象です。

本記事では主にルームエアコン(家庭用空調機)の漏水事象と対策について解説していきます。

空調機の漏水の原因

空調機の漏水の原因として代表的な項目が5つ挙げられます。

ドレン管の勾配不足

室内機から出ているドレンを排出するドレン管の勾配が室内側に傾いている場合、実際であれば室外に排出されるものが逆流して室内側に流れ込んでしまいます。

施工時にはドレンの通水試験と目視による外観確認を行い、しっかりと屋外に排出されるように施工を行いましょう。

ドレン管の接続不良

ドレン管の接続が甘いと接続部から漏水する可能性が高いです。

機器を取り外し接続状況を確認し、外れている場合はつなぎなおしましょう。

冷媒管の結露

冷媒管の保温がつぶれてることによって配管表面が低温になり、結露の原因になります。

冷媒テープの締め付けすぎなどがないか確認し、固定を修正しましょう。
また、建物自体の断熱がしっかり行われているかも合わせて確認しましょう。

また、外気が直接入らないように全熱交換器や外調機などで空調した空気を利用するのも有効です。

機器の故障

そもそも空調機本体にドレンの排出機能に問題がある場合があります。

メーカーに点検を依頼して、機器の故障がないか確認しましょう。

生外気の流入

「冷媒管の結露」の際にも記載しましたが、夏場の高温多湿の外気が直接室内に流入することで冷やされた冷媒管や吹き出し口に結露水が付着する可能性があります。

そのため、設計段階で全熱交換器などで空調した換気を行うようにいたしましょう。
また、吹き出し部分の結露に関しては、結露防止型の吹き出し口(樹脂製)があるため、吹き出し口を変えるのも一つの対策になります。

 

初期対策

空調の漏水報告があった際に原因を考える際に、「施工・計画的原因」と「運用的原因」があります。

施工・計画的原因とは記載のとおり、設計段階のミスや施工によるミスによって漏水が発生するものになります。

運用的原因とは建物の使用者がもともとの意図した使用方法以外の方法で使用した際に発生する不具合になります。
この運用的原因はよくあるので、管理会社や施主から連絡あった際にまず考えられる原因が行われていないか事前に確認しましょう。

給気口が適切に空いているか

マンションなどの住宅ではよくある話になりますが、においや汚れるなどの要因から給気口をあけずに使用する人は多くいます。

気密性の高い建物ほど空気の給気方法がなくなり、外につながっているドレン管から空気を引っ張ってしまう場合があります。

その際にドレン排水も室内側に引き込み漏水の原因になります。

そのため、第一報時には給気口をあけて使用しているか確認しましょう。
また、あけてない場合はあけてしばらく様子を見てもらいましょう。

フィルターの清掃状況

フィルターが目詰まりを起こすことで水を吸い込み漏水する可能性があります。

フィルターの定期的な清掃状況などを確認し、清掃されていない場合、水洗いや掃除機埃を吸い出すように依頼しましょう。

エアカットバルブの清掃状況

ドレン管にはエアカットバルブといわれる虫などが外からドレン管を通じて室内に入るのを防ぐバルブがついています。

このエアカットバルブが詰まることでドレンの排水不良が起こり、配管内にドレンが充填されて室内側にあふれだす可能性があります。

特に立ててから数年たった建物で起こりやすく、定期的な清掃も合わせてお願いしましょう。

まとめ

空調機の漏水について主な原因と初期対応についてご説明しました。

〇主な原因
・ドレン管の勾配不足
・ドレン管の接続不良
・冷媒管の結露
・機器の故障
・生外気の流入

〇初期対応
・給気口が適切に空いてない
・フィルターの清掃状況
・エアカットバルブの清掃状況

アフターに対しては早急な対応が必要になります。
まずは原因を確認し、適切な対応を行うようにしましょう。

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