総合図ってそもそも何?
誰が作る図面なの?
本記事ではそんな疑問を持った若手社員向けにわかりやすく解説していきます。
1.総合図の意味
総合図とは端的に言うとすべての情報を乗せた図面になります。
施工図は「建築詳細図(内装詳細等)」「給排水衛生設備の施工図」「空調設備の施工図」「電気設備の施工図」などバラバラに作成します。
それらの図面をすべてまとめて記載して1つの図面として作成します。
総合図を作成するメリットは主に2点あります。
② 設備機器のプロットを確認し、意匠(見た目)的に問題ないか確認できる
施工図と設計図の違い~違いを理解して適した図面を書く~
① それぞれの建築・設備のおさまりを確認できる
各工種単体で施工図を作成するとほかの工種の機器や配管・ダクトの関係性が分からないため、照明と制気口が同じ位置に配置されており干渉しているなどの可能性があります。
そのため、すべての図面を重ね合わせることで、すべての関係性が視覚化され、おさまりが確認できます。
また、法的なおさまりが問題ないかも合わせて確認する必要があります。
例えば、空調の吹き出し口の1.5m以内に感知器がないかなど確認する必要があります。
② 設備機器のプロットを確認し、意匠(見た目)的に問題ないか確認できる
先ほども記載しましたがすべての機器物が図面上にプロットされるため、廊下の芯にすべて制気口や空調機、照明の芯があって配置するなどの調整を行うことが可能です。
意匠にこだわればこだわるほど、照明1個、室内機の位置1つのプロットを総合図で修正し、施工図に反映させます。
ちなみに壁、天井、床の機器類をすべて反映させると煩雑になるため、基本的には「壁・床総合図」と「天井総合図」に分けて作成します。
また、より詳細なプロット位置の確認が必要な管理室などは「展開総合図」(部屋の展開図に機器をプロットしたもの)作成します。
特に展開総合図は火報盤や警報盤などの厚さもしっかり記載しましょう。
2.総合図の作成者と作成時期
総合図の作成は施工者が作成します。
作成の流れとしては以下になります。
↓
・設備のプロットを反映する(サブコン)
※この時、電気・空調・衛生で追記する順番を決めておくと最新図の管理が簡単になります。
↓
・すべて反映したものを施工業者各社確認を行う
↓
問題なければ監理者に提出し、承認を得る
理由としては各設備に対してプロットが確定することで、配線・配管などのB材関係のおさまりが決まり、それらのルートに必要なスリーブの検討が必要になるからです。
補足:総合図とプロット図の違い
よく総合図とプロット図の違いは何ですかと聞かれますが、結論から言うとすべての要素を反映させたプロット図が総合図になります。
例えば電気の照明のプロットのみ記載した図面もプロット図になります。(照明プロット図)
そのため、より詳しいプロット図が総合図と考えていただければ問題ありません。
まとめ
今回総合図について意味と作成者、作成時期について解説していきました。
総合図は建物を決定するのに大変重要な図面になります。
ここで、手を抜くと後々どこかでおさまらなくなり、工事が止まることもあるかもしれません。
図面作成には妥協せず早急に作成した検討を行いましょう。
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