建物を作るのに図面を作成します。
図面にも大きく分けると設計図と施工図がありその役割もそれぞれ異なります。
本記事を読んで「施工図と設計図の違い」や「それぞれの図面の役割」わからない方が図面それぞれの特徴を理解できることを目的に解説していきます。
1.設計図と施工図の違い
設計図は大雑把に言うとその建物の計画図です。
どこでどのような素材を使い、どこに壁や天井を設けるか。
設備の能力や取付位置が記載されたものになります。
また、法的に必要な処置・材料や機械の必要な仕様(外装は吹き付けタイルや空調能力は○○kWなど)がまとめてあります。
細かな壁の寸法や照明などの正確な位置が出ているわけでていないため、
設計図単体で施工を行うとすると「ここら辺に作ってください」という図面になってしまいます。
一方施工図は、設計図により詳細な寸法(通り芯から1500㎜の位置に機器の芯が来る)の記載があり、設備であれば配管ルートや高さ関係なども記載があります。
つまり、施工図は実際に作業をする職人さんがその図面を見れば施工できる図面になります。
究極的な話、完璧な施工図があれば図面を見るだけで話を聞かなくても職人さんが物を作ることのできる図面になります。
それぞれの図面が誰に向けて作られた図面なのか異なります。
2.誰に向けた図面なのか
では、実際にそれぞれの図面が誰に向けて作られているのかというと
施工図→施工に携わる職人
となります。ではそれぞれの図面の特徴を見ながら解説していきます。
〇設計図→建物の発注者
設計図は0から発注者(施主)の要望を聞いてどのような建物を作るのかをまとめていきます。
例えば事務所ビルを作るにしても何人用の会議室が欲しいかを確認し、それにあった大きさの会議室を図面に起こします。
そこに付随する内装や照明、空調などを肉付けして施主の要望する建物の一つずつ形にしていきます。
つまり、設計図は施主へ「あなたの作りたい建物はこういうものです」というのを絵にかいて提出するものになります。
〇施工図→施工に携わる職人
設計図を受け取った発注者(施主)がその建物をどこの建設会社に作ってもらうかを考えて各建設会社に依頼をします。
依頼を受けた施工者が設計図を見て「この設計図にかいてある建物を作るにはどこに何をどのようにつけるか」を作る側の視点で作成するのが施工図になります。
繰り返しになってしまいますが、施工図は職人見て施工できる図面が施工図になります。
まとめ
いろいろ書いてきましたが、端的に言うと
「施工図は設計図を施工しやすいようにより細かく寸法はおさまりを書いたもの」
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